家事と育児と地方と仕事

発達障害の子供の育児と家事に追われて仕事もしつつ、熊本で頑張ってるお父さんの物語です

2回目の地震は震度6強

初めて地震被災者になる

4月15日は妻を職場に送り出してから家の中の片付けを始めました。

 

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家の中はだいぶ散らかってしまいましたが、食器類もほとんど割れず特には家財にも被害が無かったのが不幸中の幸いでした。

 

片付けがひと段落し、昼ごはんについて子供たちにオーダーを聞いてみると、「パンが食べたい!」とのこと。家の中には米や乾麺、パスタなどが備蓄されておりましたが、唯一パンだけはありません。

 

基本的に我が家では何かしらの災害が起きたせいで流通がとどまることがあるだろうという予測のもと3日分の食料や水などを備蓄しておいてます。

 

ゲリラ豪雨や土砂崩れ、がけ崩れや鉄砲水、大型台風などは熊本でも充分起こり得ますし、地震も日本に住んでいるならば絶対に避けては通れないだろうと。少なくとも道路が寸断される危険性は逃れられません。

 

しかし、パンだけはありませんでした。パンの缶詰があることは知っていましたが、私も妻もパンは大好きでしたが、パンをわざわざ食べなくても別段不満は感じません。缶詰のパンは甘いものが多いのでそれも不満でした。

 

とはいうものの、パンが昨日大きく揺れて怖がっている子供たちの心をいやす助けになれば、また、野菜や肉もある程度確保しておいた方が良かろうと思い買い物に行くことにしました。

 

外に出てみると…。目の前の家の瓦が落ちていました。

 

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ふとうるさい音が空から聞こえる事に気が付き、顔を上に向きました。すると、ヘリコプター達が風切音を立てて空をひっきりなしに飛んでおります。尋常じゃない雰囲気がだんだんと我々の生活を包み込んでいきます。

 

被災者になったんだ…。」

 

歩いて行ける近くの八百屋は開いておらず、スーパーも電気がついておらず開いていません。セブンイレブンですら営業していないんです。24時間営業365日休みなしのコンビニがシャッターを下ろしているんです。

 

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歩いて行ける所に買い物ができる場所がないのでとりあえず車に乗って出かけました。

 

しかし、別のスーパーに向かっても、自動ドアが閉じられていて電気がついていません。あわててその近くで空いているローソンに飛び込むと、パンだけでなくおにぎりやお弁当、水や麦茶などの食料や水が棚から消えております。

 

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地震が起きてからたった半日です。

地震が起きた次の日15日の昼間にはこのように棚が空になってしまっていました。

 

まさかモノ余りの日本で、こんな簡単に品物が無くなってしまうとは思ってもおりません。目を疑いましたね。

 

ローソンの店員さんに次に入る予定を尋ねてみると、熊本県内の配送センターが壊れてしまったのでいつ入るかが全く見当がつかないとのことでした。また、高速道路も寸断されており、入る予定時間の目途もつかないとのこと。

 

仕方がないのでそのローソンの近くのファミリーマートも営業してはいるもののやはり商品が無くなっていました。

 

ということは、開いているスーパーやコンビニのどこへ行ってもモノが買えないということを意味しています。

 

パンはおろか何も買えずに家に帰ることになりました。

 

2回目の地震

パンが食べられない不満はありましたが、ホットケーキを焼く事で何とか許しを子供たちから得て昼ごはんとしました。

 

しかし、全然落ち着きません。余震がかなりひどかったんです。震度5程度が数回は起きました。

 

なんとか夜を迎え、避難所は今どうなっているのか、子供達の小学校と幼稚園はいつ始まるのか、その間の子供のケアについての話を妻として寝ました。子供達も妻もそのまますっと寝付けたようですやすやと寝息をたてていました。

 

しかし、前日の地震で寝付けなかった自分は、夜中にもかかわらずタブでインターネットサーフィンをしておりました。1時過ぎても寝つけないというのはなかなかなく、とりあえず横になっているだけ横になっておこうと思いじっとしつつタブを見つめてました。

 

意外とタブの光というのは周りを照らします。また、ちょっとしたカーテンの隙間から夜中の明かりが部屋の中へと入ってきておりました。部屋の中は多少見渡すことができました。

 

突然ゴゴゴゴという何とも言えない音と共に下から突き上げられるような振動を受けました。昨日よりも強く。そして何かが壊れるような音が地面から聞こえてきました。バリバリバリっと何かが砕けるような。

 

揺れは10秒くらいだったでしょうか、もっと長かったんでしょうか。良くわかりません。しかし、ものすごい長さ揺れている感じでした。おそらくは立ち上がることが出来ないほどの揺れです。 

 

とりあえず子供たちは妻にしがみついていたので安全だろうと確認をし、上からライトが落ちることもないだろうけれども天井ごと落ちるかもしれないと思い子供たちの頭の方に布団をかけてあげました。

 

防震対策がされている家具ですら震度6を2回経験したら飛んでしまいました。文字通り、『棚が飛んだ』のです。